過去のリサーチデータを無駄なく活用するためのデータ管理方法
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「以前のユーザーインタビューでも同じこと聞いたような…?」「違う職種で同じことを聞いてしまって、無駄が発生している...」—— こういったモヤモヤは、過去のリサーチデータの管理が原因であることがほとんどです。
社内のデータ整備が不十分であったり、蓄積の方法が適切でないと、過去のデータを踏まえた意思決定を行うことができません。
ユーザーインタビューの蓄積はしているけど、実質ほとんどの人は見返していない
録画データや議事録は、見返すのに労力が多く必要でハードルが高い
他の人が行った調査は、文脈が分からず内容が十分に理解できない
こういったお悩みをお持ちの方へ向けて、本ドキュメントでは「見返しやすい、資産になる過去データの整理方法」についてご紹介します。
リーンスタートアップや、アジャイル開発が主流になり、価値提供までのスピードがますます求められています。
それに伴い、リサーチ活動にもスピード感や柔軟な対応が求められるようになってきました。変化に対応するために、リサーチャーを社内に置き内製化を進める企業も増えています。

つまり、重厚長大なリサーチからスリムでミニマムなリサーチへと、求められるリサーチの形も変わってきているのです。
一方で、まとまった単位のリサーチを行えないために「これって、数人が言ってるだけじゃないの?」といった疑問や、定量データと比較した時の根拠の弱さを指摘されることもあります。
調査の単位が小さくなって、調査結果まで説得力を失っては本末転倒です。小さな調査の単位でも、強力な結論を導き続けるためには、過去データの適切な再利用が必須です。
では、過去のリサーチデータをうまく活用するには、どのようなデータ管理を行えば良いのでしょうか?
よくある失敗をピックアップしながら、リサーチデータ管理のヒントを整理します。
リサーチデータの管理を始めるとき、おそらく最も多くのパターンが、この議事録ファイルをベースにした管理かもしれません。

企業によっては、文字起こしデータを綺麗に整形した状態で保存している場合や、録画データも載せている場合、サマリーを記載する場合などもこのパターンです。
いずれにせよ、議事録(+α)での管理をするこのパターンは、幾つもの問題点があります。
議事録のどこを見ればいいのか分からない
見返すのに時間がかかる
議事録を見た時の解釈が人によってバラバラ
サマリーを見ても欲しい内容が手に入らない / 伝わらない
議事録ベースの管理は、蓄積のコストが少ない一方で、リサーチ結果の活用しやすさを大幅に下げてしまうデータ管理方法だと言えます。
次に、調査プロジェクトごとにまとめているパターンです。

リサーチャーが組織に多い場合などは、このような調査プロジェクト単位でのデータ管理が行われることがあります。
リサーチャーにとっては、過去の調査を遡りやすいメリットがある一方で、リサーチの活用面ではデメリットもあります。
プロジェクトの関係者以外は、文脈や内容が理解しづらい
結局、リサーチ担当者に聞かないと内容や結果が分からず、都度ミーティングが発生する
知りたい情報や目的に一致する調査PJが見つからず、情報の海を彷徨う
さまざまな職種が自律的に活用することを目指す場合は、このパターンは避ける方が良いでしょう。
最後は、「社内の生き字引的存在」によるデータ管理です。リサーチの情報に詳しい「生き字引」のような担当者が、社内を駆け回りリサーチ結果を伝えたり、聞かれたら答えるようなパターンです。

創業初期の数人のチームであれば、顧客も少なく阿吽の呼吸でリサーチ結果の共有ができるかもしれません。
一方で、事業が成長し顧客が増えると、データが増えることはもちろん、リサーチの活用先もマーケティングやプロダクト、CS、セールス、事業開発など多岐にわたります。
生き字引的な存在は、貴重でありがたい存在である一方で、スケールしないシステムであることは間違いありません。
ここまでで「リサーチデータ管理のあるある失敗パターン」について見てきました。
議事録ベースの管理
調査プロジェクトベースの管理
生き字引による管理
それぞれに蓄積のしやすさ等のメリットがありつつも、デメリットも多いことが分かりました。
リサーチは活用され意思決定につながってこそ価値を発揮します。そのため活用しやすさを踏まえたデータ管理をする必要があります。
つまり、リサーチデータ管理は「蓄積のしやすさ」(蓄積目線)だけではなく、「活用のしやすさ」(活用目線)を満たして、初めて良いデータベースとして機能するのです。

蓄積のしやすさは、かかるコストの少なさや分かりやすさなどに分解されます。

そして、活用のしやすさは職種・レイヤー・タイミングの3つに分けられます。

マーケティング、プロダクト、セールス、CSなど、さまざまな職種が活用できる
戦略レイヤーから施策レイヤーまで、さまざまなレイヤーで活用できる
アイデア出し、現状把握、課題特定、要件定義など、さまざまなタイミングで活用できる
これら、蓄積しやすさと活用しやすさの双方を満たすのが「インサイトベースの管理」です。

「ファクト」や「インサイト」という「適度に切り分けられた文脈」単位で管理を行うことで、蓄積しやすさと活用しやすさを両立し、過去のリサーチを無駄なく活用することが可能になります。
※ ここでのインサイトとは、ある特定の場面における「〇〇したい」といった「場面ごとの、ユーザー/生活者がやりたいこと」を表します。インサイトの定義についてはこちらのドキュメントもあわせてご覧ください。

インサイトベースでのデータ管理を行う企業では、以下のようなメリットを享受できます。
ほしい情報に、すぐにアクセスできる
インサイトごとの比較など、リサーチ結果を俯瞰できる
人によって解釈がバラけず、議論が空中戦にならない
どの職種でも使いやすいデータ
また、インサイトベースで蓄積する際のポイントとして、見返しやすく、伝わりやすい状態にしておくことも重要です。

インサイトの内容(例 : 〇〇したい)
属性や環境、背景などの周辺情報(例 : これまでのアプリ利用経験)
ユーザーインタビューの議事録やお客さまとの会話などの元データ
これら3つが揃うことで、誰が見ても解釈がブレないようなデータ管理を実現することができます。
ここまで、リサーチデータ管理の必要性や、失敗パターン、インサイトベースの管理手法についてご紹介しました。
使えない状態のデータがいくら蓄積されていても「資産」とは言えません。使える状態にして(そして使って)こそ、初めて組織の資産となります。

そして、ひとたび資産になるリサーチデータベースができれば、投資するほどに得られるリターンも増えます。投資量に比例して成果が得られるデータ管理こそ、インサイトベースの管理の本質です。
Centouでは、インサイトベースの管理に特化したデータの管理方法を提供しています。自チームに合った、失敗しないデータ管理を行うための具体的なご提案も行なっております。ぜひこちらのページからお問い合わせください。
育てれば育てるほど価値が増すような、効果的なデータ管理を行うことで、リサーチを確実に事業成長につなげましょう。
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