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成果につながるユーザー理解

インサイトマネジメントとは

さまざまな顧客の声が集まり、1 つの Insight になる様子

“キレイゴト”なユーザー理解からの脱却へ

プロダクト開発からマーケティング、経営など、あらゆる場面で叫ばれる「ユーザー理解」や「顧客起点」。 声高に重要性が叫ばれる一方で、日々の意思決定はどれだけユーザー起点で決められているでしょうか? 事業目線の仮説に対して、都合の良いユーザーの声を集めていませんか?かけ声ばかりで、“キレイゴト”に終わっていませんか?

インサイトマネジメントは、あなたのビジネスを伸ばすための新時代のユーザー理解のアプローチです。 このページでは、ユーザーや顧客を起点に、成功を収めようとするあなたの強力な味方「インサイトマネジメント」について事例を交えてくわしく解説します。

Agenda1

成果につながるユーザー理解「インサイトマネジメント」とは

あなたのチームで、新機能や新しいプロジェクトが動き出そうとしている場面を想像してみてください。 「こんなお客さん、結構いて〜」「たぶん、ユーザーの課題はこれで〜」と、チームで議論が交わされます。

そんなとき、あなたが思い浮かべているユーザー像・顧客像と、チームメンバーが思い浮かべている顧客像は、一致しているでしょうか?もしくは、思い描くユーザー課題は正確で、他の課題よりも重要なものなのでしょうか?

メンバーごとに思い描く顧客像がバラバラになっている様子

事業やプロダクト、日々のビジネス成果は、多くの意思決定の積み重ねによって生まれます。 そんな意思決定の場において、以下のような「成果につながらないユーザー理解」が起こってしまうと、深刻なスピード低下、決断のミスを生んでしまいます。

  • チーム内で、思い描くユーザー像がバラバラで、ユーザー課題やターゲットの認識がズレている
  • そもそもユーザー像が具体的でなく、ふんわりとした課題設定のまま施策が進む
  • 直近聞いた顧客の声や、社内の声が大きいメンバーの意見で、ターゲットがや課題が決まる
  • 企業側の論理のみで施策が進み、リリース間際に、間に合わせのユーザーテストを行う
成果につながらないユーザー理解:データはあるのにバラバラな状態

プロダクトやビジネスで成果を生むためには、自社サービスが解決しているユーザー課題を、しっかりと俯瞰しながら、多様なインサイトに対してのアプローチを決めることが重要です。

プロダクト開発においては、よく「穴の空いたバケツ」(流入したユーザーがどんどん離脱していく様子)を避けようといった表現が使われます。

成果につながるユーザー理解を行うには、集めた議事録やデータと事業アクションの間をとりもつ「ユーザーインサイトのバケツ」を用意することが重要なのです。

インサイトマネジメント=バケツづくり

インサイトマネジメントは、ユーザーインタビューや商談など、さまざまな「顧客に関する話」を統合することで、まるで「自社だけのインサイトの地図」をつくるように、インサイトを俯瞰することができる、新しいユーザー理解のアプローチです。

インサイトマネジメントを実践することで、「実はこの課題の方が解決すべきだった」「以前聞いたあのユーザーの行動は、実はかなり頻度が高い」など、統合することにより、より確からしく、本当にアプローチすべき課題に絞って行動できるようになります。

Agenda2

なぜ今インサイトマネジメントが重要なのか

3つの時代背景

近年ますますインサイトマネジメントの重要性は増しています。 では、なぜインサイトマネジメントは重要になってきたのでしょうか?

時代背景として以下の3つが挙げられます。

  • データドリブン時代の成熟
  • アジャイル開発やUX(ユーザー体験)の考え方の浸透
  • ローコードやノーコード、AI等による開発(デリバリー)の効率化
3つの時代背景:データドリブン時代の成熟 / アジャイル開発・UXの浸透 / ノーコード等で開発の効率化

これら3つの時代の変化によって、ユーザー理解のアプローチにも変化が求められています。

これからの時代のユーザー理解に求められること

インサイトマネジメントは、このような背景から生まれた考え方です。そして、インサイトマネジメントは、3つの考え方によって支えられています。

  • スナップショット的なユーザー理解から、地図的なユーザー理解へ
  • 一度で結論型のユーザー理解から、育てる型のユーザー理解へ
  • 依頼されて納品するユーザー理解から、ゼロ距離で取り出せるユーザー理解へ
これからの時代のユーザー理解に求められること:3つのパラダイムシフト

1. スナップショット的なユーザー理解から、地図的なユーザー理解へ

1つ目の考え方として「スナップショット的なユーザー理解から、地図的なユーザー理解へ」というものがあります。

例えばあなたのチームでは、「最近聞いた声をもとに、プロダクトの機能案が決まっている」「Slackに流れてきた直近のフィードバックをもとに施策が走っている」などが起こっていませんか?

そのような、あるタイミングで断片的に切り取ったユーザー情報をもとに意思決定をする「スナップショット的なユーザー理解」は、危険のサインです。

この状態では、「たまたま複数人から聞いたから開発した」「上長が言うから進める」など場当たり的な対応が増え、当たり外れが大きく、事業成果につながりづらくなります。

そのとき、そのときで見えている顧客像だけで決めてしまう

このようなスナップショット的なユーザー理解から、「地図」のように俯瞰するユーザー理解へのパラダイムシフトが、インサイトマネジメントの1つ目の考え方です。

スナップショットから、地図的なユーザー理解へ

ユーザーインサイトを地図のように考えることで、「どのインサイトを」「どの順番で満たすのか」といった、より戦略的で精度の高い意思決定ができるようになります。

あなたのチームでのチェックポイント

  • 「最近、お客さんから言われたから」で、やることを決めてしまっていませんか?
  • メンバーから「この対応が本当に今必要なのか?」と疑問の声が上がっていませんか?

2. 一度で結論型のユーザー理解から、育てる型のユーザー理解へ

インサイトマネジメントを支える2つ目の考え方は、一度で結論型のユーザー理解から、育てる型のユーザー理解への変化です。

ユーザーリサーチは、しばしば研究活動のように「まとまった調査をして、何かレポートのようなものにまとめるもの」と考えられがちです。

一方で、ビジネスにおける顧客理解では、「区切りがある活動か?」という点で正反対のことが求められます。

研究は区切りがある/事業は連続的な活動

つまり、区切りのないビジネス活動では、顧客インサイト(あるいは顧客価値・顧客課題)は、連続的でアップデートされ続けるべきものなのです。

この違いを踏まえずに、「施策や調査プロジェクト単位でレポート・パワポを出すことがリサーチ活動・ユーザー理解」だと捉えてしまうと、意思決定スピードが落ちてしまったり、ビジネス目線の仮説に対して「間に合わせの根拠づくり」として、顧客理解の価値を小さくしてしまいます。

常に変化する事業の現場において、「一度で結論型」は速度も質も落ちやすい

また、研究活動のように「まとまった調査、まとまった結論」を出すようなユーザー理解は、常に変化するビジネスの現場においては向いていません。

常に変化するビジネスシーンにおいては、一度で結論型の、いわば「ウォーターフォール」のようなユーザー理解ではなく、「育ててアップデートできるユーザー理解」が必要になります。

一度で結論型から、育てる型のユーザー理解へ

調査プロジェクトごとのデータ管理や、使い捨てのユーザーインタビューではなく、「ここまでは確かだよね」トアップデート可能なインサイト管理の仕組みをつくることが重要です。

徐々に充実させていく=育てていくことが重要

インサイト単位で蓄積・アップデートすることで、解決策はより自由に、根本的な状態をつくることが可能になります。

プロダクトもマーケも、カスタマーサクセスも、セールスも、「顧客インサイトを満たすための手段」として捉えることで、インサイトが共通言語になり、組織の分断もなくすことができます。

あなたのチームでのチェックポイント

  • ある施策や企画で行ったヒアリング・ユーザーインタビューが、放置されていませんか?
  • 「事業全体で解決する顧客課題は?」「あなたのサービスが選ばれる理由は?」と、大きい粒度の顧客インサイトについて聞かれたときに、根拠を持って答えられますか?

3. 依頼されて納品を待つスタイルから、ゼロ距離で取り出すユーザー理解へ

最後のパラダイムシフトは、「依頼されて納品を待つスタイルから、ゼロ距離でインサイトデータにアクセスする考えへの変化」です。

これまでは、調査会社や社内のリサーチ経験者などに対して、「必要な時に依頼を出して結果を待つ」ようなスタイルの顧客理解もよく見られました。

納品を待つスタイルでは遅い:依頼・調査・共有

しかし、もはやこの「依頼して結果を待つ」スタイルでは、ビジネスの速度に耐えられません。調査を待っているだけの時間は致命的です。

そしてこのような「良くない受託構造」は、意図しない対立のきっかけも生んでしまいます。依頼する事業部は「早く結果を出してくれ」と思い、調査する側は「もっとリサーチのことを分かってくれ」と不満が募ります。

このような状態がつづくと、ユーザー理解やユーザーリサーチは「遅いもの」、「事業の仮説を保証したいときだけやるもの」とレッテルを貼られ、意思決定の隅に追いやられます。

このような状態を防ぐためには、「何かを考えるときに、すでに顧客インサイトが手の届く場所にある状態」= ゼロ距離のユーザー理解を実践できるようにする必要があります。

「ゼロ距離のユーザー理解」の必要性

インサイトマネジメントは、この「すでにインサイトがある状態」を実現するためのアプローチです。

インサイトマネジメントを実践することで、組織のあらゆるポジションがユーザーインサイトに対して関わりやすく、「顧客の課題ややりたいこと」を共通言語に会話をすることが可能になります。

あなたのチームでのチェックポイント

  • ユーザー理解を「やるとスピードが事業の落ちるもの」など、スピードとのトレードオフに捉えていませんか?
  • 知りたいときに顧客課題にアクセスできる状態になっていますか?

Agenda3

ユースケース別、インサイトマネジメントの活用方法

職種やチームによって、活用方法はさまざま

インサイトマネジメントの本質は「顧客インサイトの体系化」です。日々のユーザーインタビューや商談、コミュニティ活動など、顧客との接点を集めて体系的に整理していく、組織全体でコミュニケーションできるようにする、ということです。

そして、インサイトマネジメントは、ユーザーや顧客へ価値を生み出そうと考えている人すべてのための考え方です。プロダクトマネージャーや企画、新規事業担当者はもちろん、マーケティングやカスタマーサクセス、セールスなど、あらゆる職種で活用できます。

そして、どんな場面だとしても、大きく以下の3つに分類することができます。裏を返せば、以下のような場面に遭遇したら、インサイトマネジメントが打開策になるタイミングかもしれません。

共通認識 / 新価値発見 / 価値の体系化
  • 共通認識 : ユーザーや顧客についての議論が噛み合わない、何度も同じ話をしているとき
  • 新価値発見 : 事業が立ち上がらない、顧客がなぜか離れていく、なぜ買われているかも曖昧、施策が「類似サービスがやっているから」だけで進んでしまうとき
  • 価値の体系化 : やりっぱなしの施策が多いとき、「とりあえず出す」だけで方向性がバラバラなとき

次に、職種や役割ごとの具体的な例を見てみましょう。

例1 : プロダクトマネジメント・企画・デザイン

プロダクトの戦略や、施策決定、デザインに関わる方にとっては、インサイトマネジメントを行うことで「どんな課題がどれぐらいのボリュームあるのか?」といったことを瞬時に突き止められます。

この分野では、主にユーザーインタビューや顧客フィードバック、あるいは商談をもとに、インサイトへ変換し蓄積することが多くあります。

ユーザーインタビュー・顧客フィードバックから、機能アイデア・ロードマップ・チームの認識揃えへ

課題やユーザー行動の全体像が分かることによって、機能アイデアやプロダクト計画はより精度の高いものとなるでしょう。また、チームのユーザー解像度も上がり、スピードアップにも貢献します。

得られる効果の例 (プロダクトマネジメント・デザイン)

  • 施策の打率向上 = 使われない機能のリリースを防ぐ = 無駄な開発コスト削減
  • 高いユーザー価値の実現による、KPIの向上
  • チーム全体での高いユーザー解像度による、リリーススピードUP

成果の出し方の例

例2 : 新規事業

新しい事業の立ち上げや起業をする方にとっては、インサイトマネジメントを実践することで、「どのシーンにどんな課題があるか?」を俯瞰することができるため、スピーディに検証を繰り返すことが可能になります。

この分野では、主にユーザーインタビューやプロトタイプのテスト結果をもとに、インサイトデータへ変換し蓄積することが多くあります。

ユーザーインタビュー・プロトタイプテストから、仮説の更新・ビジネスモデル探索・MVPの検証へ

あらゆるシーンでの課題や行動が蓄積されることで、検証順序が明確になり、立ち上げスピードの向上はもちろん、確実に必要とされる事業を立ち上げる(いちはやくPMFする)ことが可能になります。

例3 : マーケティング・セールス

広告や企画など、顧客接点の創出や顧客コミュニケーションに携わる方にとっては、インサイトマネジメントを実践することで、「どのタイミングで、どんな行動・感情になるか?」を、さまざまな属性や切り口から探し出せるため、高い再現性を担保することが可能になります。

この分野では、主に過去の商談ログやユーザーヒアリングをもとに、インサイトデータへ変換し蓄積することが多くあります。

過去の商談・ユーザーヒアリングから、クリエイティブ・コンテンツ・獲得戦略へ

コンテンツ制作からクリエイティブ、コピーなどはもちろん、ターゲットセグメントの分解などもより自社に沿った軸で実行することができるため、「数打ちゃ当たる」ような力技のマーケティングを抜け出すことができます。

得られる効果の例(マーケティング)

  • 施策単位のKPI増加(例 : アプリのインストール単価、メルマガクリック率)
  • 未開拓の顧客セグメントの発見
  • 新規コンテンツのリリース頻度の高速化

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Agenda4

今日からはじめるインサイトマネジメント

全体像をつかむ

インサイトマネジメントは、簡単に言うなら「顧客の声を集めて、課題や価値(インサイト)として継続的にまとめる」ことです。継続してまとめることで、必要なときにすぐに顧客課題にアクセスでき、これまでできなかった大きな判断ができるようになります。

ファクトが増える→インサイトが育つ→大胆な判断ができる→新しい価値が生まれる、の4つのサイクル

組織ではじめるポイントは、特に上図の3つ目「大胆な判断」にあります。インサイトがあってもなくても進めたような施策に、インサイトを使うのはもったいないです。いくつかのパターンがある(不確実性が高い)ときなど、「インサイトから考えるとこっちに進みましょう」と判断に使えたときに初めて「貯めてよかったね」と感じることができます。

この4つのサイクルを回せることで、初めて「インサイトが貯まっていることで、意思決定がうまくいった(あるいは事業が伸びた)事例」が生まれます。この事例があればあるほど、社内の空気は変わり、気づけば文化が変わります。(最初から浸透を急ぐのは賢明とは言えません)

まずは身近にあるツールで、インサイトを一覧化しよう

インサイトマネジメントをはじめる上で、もっとも手軽なのは、身近にあるツール(例 : Googleスプレッドシート)を使って、これまで得られたインサイトを書き出して見ることです。

Insight Title と Evidence を一覧化したテーブルのイメージ

はじめは簡単に、「インサイトのタイトル」や「根拠となる議事録」などだけでも良いでしょう。一覧で書き出してみることで、インサイトマネジメントで考慮すべき点が実感できるはずです。

以下のようなテンプレートを使うことで、すぐ試すことも可能です。

一緒にインサイトマネジメントをはじめませんか?

インサイトマネジメントのゴールは、ユーザーインサイトを集めることによって、より大きな事業成果につなげることです。まるでドラゴンボールにおける元気玉のように、個別のユーザーの声1つでは価値が少ないが、集めることで大きな成果を生むことができます。

このゴールを達成するためには、ただ単にユーザーインタビューを多く実施したり、それらしいデータ蓄積をするのでは不十分です。ユーザーインサイトを起点にものごとが決まる、結果としてうまくいく、事例ができる、浸透する、という「組織のあらゆる意思決定に、いかにインサイトを組み込むか?」という意思決定のやり方の変革です。

組織へのインサイトマネジメントの導入は、(まるでアジャイルな開発文化をつくるように)大きなチャレンジである一方、Centouなどの仕組みを使うことで大幅にその道のりをスムーズに辿ることが可能になります。

ツールだけでなく、インサイトマネジメントの導入から事業成果づくりの伴走支援まで、お気軽にCentouにご相談ください。