インサイトを元にした戦略策定で売上2倍に。国内最大級のデザイン事例集「Cocoda」におけるインサイト活用法

スタートアップからメガバンクまで、日本国内のあらゆるデザイン組織が集まる、デザイン事例プラットフォーム「Cocoda」
国内トップクラスのデザイン組織とともに、表層のデザインにとどまらない企業内のリアルな「デザインの裏側」を公開するCocodaでは、事業戦略レベルからユーザーインサイトを活用していると言います。
インサイト活用によって、売上を2倍以上へと成長させた同サービスに、Centouを活用したインサイトマネジメントについて、赤裸々にお話いただきました。
プロフィール

Cocoda
デザインの裏側を取り上げるデザイン事例プラットフォーム

斎藤 孝俊
事業責任者 / コンテンツエディター

大杉 洸揮
コミュニケーションデザイナー / コンテンツエディター
目次
アウトカムは出ていたものの、狙いと再現性がなかった
—— 今日はお時間いただきありがとうございます。まずは、お二人について教えてください。

斎藤さん(以下敬称略):Cocodaで事業責任者を担当しながら、コンテンツの編集や導入支援を行っています。これまで100以上のデザイン事例の編集・制作に携わってきました。
また、企画の実施も担当しており、国内のデザイン組織をまとめた「デザイン組織 虎の巻」、事業会社におけるブランドづくりの裏側をまとめた「インハウスブランド名鑑」も主導しています。

大杉さん(以下敬称略):同じくCocodaでコンテンツの編集・制作を担当しながら、コミュニケーションデザイナーとして活動している大杉です。上記のような企画サイトの制作や、撮影なども担当しています。

—— ありがとうございます。お二人が関わるCocodaでは、なぜインサイトマネジメントに取り組み始めたのでしょうか?
斎藤 : Cocodaは、これまでもユーザー数 / 企業数ともに堅調な成長を続けていました。一方で、さらなる成長を考えた時に、「そもそも、なぜCocodaを選んでいただけるか?」といった、Cocodaの価値が、チーム内でも曖昧な状態でした。
企業の方や個人ユーザーの方から満足の声を寄せていただくことはあり、「価値らしきもの」はメンバーそれぞれに認識していたのですが、認識は揃っておらず、チームとして戦略と呼べるものがない状態だったんです。

大杉 : 事業としてこう伸ばしていきたいといった運営視点の戦略はあるものの、運営視点のみでは、やはり現実味に欠けており、少ないリソースでより筋の良い戦略をつくるためには、ユーザーインサイトの整理が急務だと思い、Centouの活用を始めました。

斎藤 : 今後チームを拡大していく上でも、「どの価値に、どの順番でフォーカスすべきか」をきちんと根拠を持って検証を進めることは、非常に重要だと考えています。
そのため、提供価値を明確にすることと価値の再現性をつくることをゴールに、インサイト・アウトカムの整理を始めました。
インサイトの整理と俯瞰で、戦略が明確に。売上も2倍成長
—— 提供価値の明確化が、事業を成長させるためのネックだったのですね。具体的にどのようにインサイトの整理を進めたのでしょうか?
斎藤 : まずは、これまでのお打ち合わせやインタビューの議事録から、Cocodaを利用いただく企業が求めているアウトカムに関するファクトをピックアップしていきました。

ファクトを集めていくと、「Cocodaに掲載することで採用応募が増えた」などの採用系のファクトや、「デザイン領域に造詣の深い人に編集をしてもらえることに価値を感じる」といった編集体制に関するファクトなど、いくつかの方向性が出てきました。

そして、Centouの分析モードを使ってファクトからインサイトへまとめていきました。
すると、実は編集体制に関するアウトカム1つとっても、「(コンテンツの制作だけでなく)発信の方向性から伴走してもらえることに価値を感じる」場合であったり、「(PV等の結果はもちろんだが)継続的に発信できる体制づくり自体に価値を感じる」場合があることが分かりました。

分析モードで整理をすることで、何に価値を感じていただいているのか?はもちろん、役割・担当者ごとに、何を求めているのか?の整理をすることができるようになりました。
大杉 : 分析モードでインサイトを整理した後は、まとめたインサイトをリスト形式で表示して、俯瞰してみました。
改めて並べてみることで、どこにフォーカスすべきなのか、格段に議論しやすくなりました。

これまで、ぼんやりと「この価値にフォーカスした方がいいんじゃない?」といった会話が起こることは度々ありました。
しかし、チームメンバーそれぞれが得られているお客さまの声が違うこともあり、議論の度に空中戦になってしまっていました。
全てファクトに基づいていて、かつ俯瞰できるインサイトがあることで、チームが明確に同じ方向を向きました。
—— アウトカムを明確にしてからは、どのように動かれたのでしょうか?
大杉 : アウトカムに関するインサイトを俯瞰し、Cocodaとして注力すべきものを選んで、戦略、各戦術へと落とし込んでいきました。

例えば、プレスリリースなどのPRでは、都度「どのようなインサイトを満たすか?」をCentouからピックアップして、ターゲットや得たい認知について固めています。

また、コンテンツの編集フローにおいても、確実にアウトカムを出せるコンテンツ制作をするために、個人ユーザー側のインサイトを踏まえるようにしています。

これまでは、各メンバーの経験に基づいて「このようなコンテンツが、反響があるのではないか?」と判断していたのですが、偏りや思い込みがある場合、十分な結果が得られないこともありました。
より科学的で再現性を持ったコンテンツにするためにも、インサイトベースでの編集フローに移行しました。
斎藤 : 徹底的にインサイトに基づいた戦略・アクションにすることで、結果として売上も2倍以上になり、ご利用いただく企業や個人ユーザーの方からも、さらに喜びの声を聞くことができるようになりました。
虫食い的な顧客理解から、狙い撃ちの顧客理解へ
—— 非連続な事業成長を実現させたお二人にとって、インサイトマネジメントとはどのようなものでしょうか?
大杉 : これまでもユーザーインタビューや、日々の顧客サポートによって、お客さま像を「知る」ことは十分にできていました。
一方で、一度知った情報を、「チームで(意思決定に)活用する」ことを考えると、急に難しくなる印象があります。
知った情報が事業全体でどれほど重要なのか、自分が偏っているのかなど、どうしても全体像が見えない中でのユーザー理解をしている感覚がありました。
Centouでのインサイト管理を始めたことで、虫食い的なユーザー理解から、構造的で狙い撃ちのユーザー理解ができるようになった感覚があります。

また、全体像を意識しながらファクト・インサイトを蓄積していくことで、徐々に霧が晴れていくような、漸進的なユーザー理解ができるようになりました。
斎藤 : アウトカムの整理から始めて、現在はデザイン業務の課題、お問い合わせの背景、デザイン組織拡大でつまずく点など、あらゆるインサイトが蓄積されつつあります。

Centouがあることで、戦略から実行までが顧客起点で科学的なものになり、ますますCocodaがデザイン組織や日々のデザイン業務において、価値のあるものへと進化できると考えています。
インサイトマネジメントで、今後もCocodaがより良い未来をつくっていけるように頑張ります。
—— デザイン領域の未来をつくっていくCocodaを、これからもサポートしていければと思います。ありがとうございました!





